外資系金融とは?主な企業一覧や仕事内容・転職のポイントを解説

外資系金融に興味はあっても、どのような企業や仕事があるのかわからず、転職先として検討できるのか迷う人もいるでしょう。

外資系金融とひとくくりにすると、業態や部門ごとの違いが見えなくなります。仕事内容や条件を、業態、部門、企業、ポジションごとに確かめるのが出発点です。

株式会社キャリアクロスでは、外資系企業が直接採用する求人を約1,200件掲載しています(2026年8月時点)。本記事では、外資系金融の範囲や主な企業、部門ごとの仕事内容から、転職前に確認したい年収・働き方・英語力のポイントまで解説します。

外資系企業の特徴や日系企業との違いについては、「外資系企業とは?特徴や日系との違いや向いてる人・合わない人を解説」も参考にしてください。

外資系金融とは

外資系金融とは、外国の金融機関が日本に置く拠点や、外国資本が出資する日本の金融機関などを指す呼び方です。銀行、証券・投資銀行、資産運用、保険、クレジットカード・決済など、複数の業態が含まれます。

ただし、「外資系」とみなす基準は一律ではなく、調査によって外国資本比率などの条件が異なります。

転職先を探す際は、社名の表記と求人の会社情報を確認しましょう。たとえば、社名に「株式会社」とあれば日本法人、「東京支店」などとあれば外国企業の日本支店と判断する手がかりになります。

外資系金融の主な企業一覧

外資系金融には、投資銀行・証券会社、銀行、資産運用会社、保険会社、クレジットカード・決済会社などがあります。ここでは、日本で事業を展開している外資系金融企業の例を、5つの業態に分けて紹介します。

  • 外資系投資銀行・証券会社
  • 外資系銀行(外国銀行支店)
  • 外資系資産運用会社
  • 外資系保険会社
  • 外資系クレジットカード・決済会社

外資系証券会社

外資系証券会社は、株式・債券の売買・仲介やM&A、資金調達の支援などを行います。代表例は次の3社です。

M&Aや資金調達の仕事を探す場合は、証券会社の投資銀行部門の求人も確認しましょう。

ほかの証券会社や金融商品取引業者は、金融庁の「金融商品取引業者一覧」でも確認できます。

参考:金融庁「金融商品取引業者一覧」(令和8年8月31日現在)

外資系銀行(外国銀行支店)

海外の銀行が日本に支店を置いて営業する場合は、外国銀行支店として金融庁の免許を受けます。

日本で営業する外国銀行支店の例は、次のとおりです。

これらの銀行では、事業会社や金融機関を対象に、資金管理、貿易金融、融資、決済などのサービスを提供しています。日本で免許を受けているほかの外国銀行支店は、金融庁の「銀行免許一覧」でも確認できます。

参考:金融庁「銀行免許一覧」(令和8年9月24日現在)

外資系資産運用会社

資産運用会社は、投資信託や機関投資家向けの運用などを通じて、顧客の資産を運用します。外資系の資産運用会社には、次のような企業があります。

会社によって、対象とする顧客や運用する商品・資産は異なります。求人を見る際は、個人投資家や機関投資家など、誰の資産を対象に、どのような商品・資産を運用する仕事なのかを確認しましょう。

ほかの金融商品取引業者は、金融庁の「金融商品取引業者一覧」でも確認できます。

参考:金融庁「金融商品取引業者一覧」(令和8年8月31日現在)

外資系保険会社

外資系保険会社には、生命保険会社と損害保険会社があり、代表例は次のとおりです。

生命保険会社と損害保険会社では、扱う商品や対象となるリスクが異なります。求人を見る際は、生命保険・損害保険のどちらを扱う会社なのかに加え、個人向け・法人向けのどちらの業務を担当するのかも確認しましょう。

ほかの生命保険会社・損害保険会社は、金融庁の免許一覧でも確認できます。

参考:金融庁「生命保険会社免許一覧」(令和8年10月1日現在)

参考:金融庁「損害保険会社免許一覧」(令和8年4月1日現在)

外資系クレジットカード・決済会社

クレジットカード・決済会社は、カードの発行や決済ネットワークの提供などを担う企業です。決済の仕組みのなかで担う役割は、企業によって異なります。

クレジットカード・決済分野の例は、次のとおりです。

決済・Fintech系には、加盟店向け営業や決済サービスの導入支援などの仕事があります。法人営業で顧客への提案や新規開拓を経験した人は、加盟店向け営業を検討してみてください。ITサービスの導入・運用支援の経験は、決済サービスの導入支援でも活かせる場合があります。

求人を見る際は、応募先が決済ネットワーク、カード発行、加盟店向けサービスのどこを担う会社か確認しましょう。

外資系金融の主な部門と仕事内容

外資系金融では、同じ会社でも部門によって仕事内容が大きく異なります。ここでは、投資銀行・証券会社や資産運用会社などで見られる5つの部門を紹介します。

  • IBD部門
  • マーケット部門
  • リサーチ部門
  • アセットマネジメント部門
  • ミドル・バックオフィス部門

IBD部門

IBD(投資銀行部門)は、企業のM&Aや、株式・債券の発行による資金調達を支援する部門です。

ゴールドマン・サックスの投資銀行部門では、M&A、資金調達、自己勘定投資を3つの柱としています。M&Aでは企業価値評価や交渉、資金調達では株式・債券の引受業務などを担います。

参考:ゴールドマン・サックス「投資銀行部門」

マーケット部門

マーケット部門は、株式・債券・為替などの金融商品の売買や、顧客への提案を担う部門です。

代表的な職種には、機関投資家などへ商品や市場情報を提案するセールスと、金融商品の売買を担当するトレーダーがあります。

たとえばゴールドマン・サックスの証券部門では、株式、債券、為替、コモディティ、デリバティブなどを扱っています。求人を見る際は、セールスとトレーダーのどちらの職種なのかに加え、どの金融商品を担当するのかを確認すると、仕事内容をつかみやすいです。

参考:ゴールドマン・サックス「証券部門」

リサーチ部門

リサーチ部門は、企業や業界、金融市場を調査・分析し、投資判断に役立つ情報を提供する部門です。

ゴールドマン・サックスでは、マクロ経済、投資戦略、企業を調査し、機関投資家や社内部門へ情報を提供しています。売買や運用の判断を分析面から支える役割です。

参考:ゴールドマン・サックス「投資調査部門」

アセットマネジメント部門

アセットマネジメント部門は、市場や企業を分析して投資先や資産配分を検討し、顧客の資産を運用する部門です。

たとえばブラックロック・ジャパンのファンダメンタル債券運用では、ポートフォリオ・マネージャーと調査の専門家が役割を分担しています。ポートフォリオ・マネージャーはポートフォリオの構築やリスク管理を担い、調査の専門家は特定の債券や業界を分析する役割です。

求人を見る際は、ポートフォリオの構築・運用を担う仕事なのか、調査・分析を担う仕事なのかを確認しましょう。あわせて、株式や債券など、どの資産を運用対象としているのかを見ると、仕事内容を判断しやすくなります。

参考:ブラックロック・ジャパン「運用体制のご紹介」

ミドル・バックオフィス部門

ミドル・バックオフィスでは、フロント部門が行った取引の管理や決済、リスク管理、財務、法令順守などを担います。顧客への提案や取引そのものを担当するフロント部門を、社内から支える仕事です。

たとえばゴールドマン・サックスの採用ページでは、フロント部門を支える仕事として、次のような部門がそれぞれ紹介されています。

部門主な仕事内容
オペレーションズ成立した取引の管理や決済、報告などを行う
コントローラーズ財務・管理会計や報告、時価評価の検証などを担う
リスク・マネジメント信用リスクや市場リスクなどを評価・管理する
コンプライアンス法令や社内ルールに沿って業務が行われるよう管理する

参考:ゴールドマン・サックス「部門紹介」

表のとおり、ミドル・バックオフィスは担当業務が異なります。求人では職種名だけでなく、具体的な業務を確認しましょう。

決済・Fintech系のミドル・バックオフィスには、決済オペレーションやリスク管理・コンプライアンスなどの仕事があります。経理での入出金管理・照合は決済オペレーションに、法務・監査での規程管理・内部統制はコンプライアンス関連業務に活かせる場合があります。

求人票では、担当業務に加え、金融業界での経験が必須かどうかも確認しましょう。

CareerCrossでは、「金融事務・決済・計理・主計」「コンプライアンス・監査」「リスク管理・与信管理・債権管理」などの職種・業種から求人を探せます。

外資系金融への転職で押さえておきたいポイント

外資系金融は、「高年収」「激務」「英語必須」といったイメージだけでは、転職先を判断できません。

年収や働き方、雇用形態、未経験で応募できるか、必要な英語力は、企業・職種・ポジションによって異なります。実際の求人票で条件を確認しながら、自分に合う転職先かを判断しましょう。

  • 企業やポジションによって年収に差がある
  • 激務・雇用が不安定とは一概にいえない
  • 未経験で応募できるかは求人によって異なる
  • 必要な英語力は職種や求人によって異なる

企業やポジションによって年収に差がある

外資系金融の年収は、企業や職種、ポジションによって異なり、業界全体で共通する水準はありません。

金融業界全体の参考として、国税庁の令和6年分の調査では、金融業・保険業の平均給与は702万円で、全業種の平均478万円を上回っています。ただし、日系企業を含む産業全体の平均であり、外資系金融だけの年収を示す数字ではありません。

求人の提示年収だけでなく、基本給・賞与・固定残業代・インセンティブの内訳も確認しましょう。賞与やインセンティブには、成果に連動するものもあるため、支給条件にも注意が必要です。

CareerCrossでは、求人を給与額で絞り込めます。希望する年収帯で求人を絞ったうえで、各求人の給与条件や報酬の内訳を比較すると、自分の希望に合う求人を探しやすくなります。

外資系の年収が高い理由については、「外資系の年収が高いのはなぜ?評価システムや報酬体系の仕組みを解説」もご覧ください。

参考:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」(令和7年9月)

激務・雇用が不安定とは一概にいえない

外資系金融は「激務」「雇用が不安定」というイメージを持たれる場合があります。一方で、働き方は外資系かどうかだけでは決まりません。

忙しさを左右する要因の一つが、所属する部門や担当業務です。たとえばIBDではM&Aや資金調達などの案件を進める一方、マーケット部門では金融商品の取引、オペレーションズでは取引の決済や報告を担います。

それぞれ仕事の進み方や時間的な制約が異なるため、同じ外資系金融でも忙しくなるタイミングや働き方は一様ではありません。

また、外資系企業だからといって、会社の判断だけで自由に解雇できるわけではありません。日本では、解雇に客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない場合は無効となります。

外資系企業の解雇や退職については、「外資系企業ってクビになりやすいの?」も参考にしてみてください。

参考:厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」

未経験で応募できるかは求人によって異なる

金融業界が未経験でも、応募職種の実務経験を活かせる求人があります。

求人では、金融業界の経験と応募職種の経験が別々に求められるためです。たとえば事業会社の経理担当者は、金融業界が未経験でも経理の実務経験があります。一方、金融業界で営業をしてきた人は、経理職では未経験です。

金融機関での一定年数の実務経験が必須の求人もあれば、事務経験が必須で金融業界経験は歓迎条件の求人もあります。自分の経験と必須・歓迎条件を照らし合わせましょう。

外資系金融への転職全般は、「外資系企業を徹底解説!転職成功のコツやメリットデメリットも解説」でも解説しています。

必要な英語力は職種や求人によって異なる

外資系金融で必要な英語力は、担当業務によって異なります。

英文メールや資料の確認が中心なら読み書き、海外拠点との会議や顧客対応があれば聞き取り・会話の力も必要です。TOEICなどのスコアだけでは、実際の業務に対応できるか判断できません。

求人票では、求められる語学レベルに加え、「英文資料の読解」「海外拠点との連携」「英語での会議」などの担当業務を確認しましょう。

外資系企業で求められる英語力の目安は、「外資系企業で必要な英語力とは」で解説しています。

外資系金融に関するよくある質問

外資系金融への転職で気になりやすい、学歴や女性の働き方、資格、異業種からの転職について解説します。

外資系金融に学歴フィルターはありますか?

外資系金融に一律の学歴基準があるとはいえません。特定の大学の出身者が多いという話もありますが、それだけで応募できるかは判断できません。求人票に記載された学歴・経験・スキルの必須要件を確認しましょう。

外資系金融で女性は活躍できますか?

女性の活躍状況は企業によって異なるため、応募先ごとの公表情報を確認しましょう。

2026年4月1日からは、常時雇用する労働者が101人以上の事業主に、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が義務付けられています。厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」では、企業ごとの公表情報を検索できます。

参考:厚生労働省「制度変更(令和8年4月)」

参考:厚生労働省「女性の活躍推進企業データベース」

外資系金融への転職に資格は必要ですか?

外資系金融への転職で共通して必要になる資格はなく、応募する職種によって異なります。

たとえば、証券会社などで金融商品の販売・勧誘を行う外務員として働く場合は、日本証券業協会への外務員登録が必要です。登録を受けるには、外務員資格の保有が要件となります。

外務員資格が応募時点で必要かどうかは、求人の必須・歓迎条件を確認しましょう。

参考:日本証券業協会「外務員の登録」

金融業界以外での経験は外資系金融でも活かせますか?

はい。応募する職種と共通する実務経験があれば、金融業界以外で身につけた経験を活かせる場合があります。

業界経験だけで判断せず、これまで担当してきた業務と求人の必須要件を照らし合わせてみましょう。

外資系金融への転職ならCareerCrossがおすすめ

外資系金融には、証券会社や銀行、資産運用会社、保険会社などさまざまな業態があり、同じ企業でも部門によって仕事内容が異なります。年収や働き方、応募条件、必要な英語力も一律ではありません。

転職先を探す際は、これまでの職種経験や希望する仕事内容をもとに、興味のある業態・部門の求人を比較すると候補を整理しやすくなります。

また、外資系企業で働きたい方、キャリアアップを目指したい方、英語力(語学力)を活かせる仕事を探している方には、キャリアクロスがおすすめです。

キャリアクロスは、英語力を活かせる求人・外資系求人・ハイクラスに特化した転職サイトとして、2000年のサービス開始から25年以上、運営を続けてきました。求人を自分で探せるだけでなく、スカウト機能で外資系企業からのアプローチも受けられます。

キャリアクロスでは、外資系企業の直接採用求人を約1,200件掲載しており(2026年8月時点)、多数の求人を比較可能です。求人の絞り込み機能も充実しており、日本語・英語の語学レベルをそれぞれ6段階で指定して検索できるため、自分の語学力に合う求人を見つけられます。

タイトルとURLをコピーしました