外資系・グローバル企業インタビュー Vol.06 日本外国語専門学校

<会社紹介>1970年に国内での通訳・翻訳ガイド養成のための先駆的な教育専門校として誕生。以来、46年にわたり高度な語学教育を実践。グローバル人材育成のパイオニア校としての実績も豊富で、現在は世界12カ国・270以上の大学・専門カレッジと教育提携を締結している。

1.校長に就任された経緯と、現在の仕事内容について教えてください。

もともと建築関係の仕事をしていたのですが、イタリア・フィレンツェ大学の留学経験をもとにイタリア語教員としてこの学校に転職し、その後海外芸術大学留学コースの講師などを経て、校長となりました。現在、教育部の責任者として部の運営や、面接など人事全般を担当しています。

2.御校のミッションについて教えてください。

本校は46年前の1970年に創立したのですが、当時は1964年の東京オリンピック後で、大阪万博が開幕していました。これからどんどん世界が日本にやってくる、という象徴的な年だったと思います。わたしたちは語学学校やエアライン・ホテルの専門学校という位置づけではありますが、学生には、長い人生のなかで身に着けてほしい「ベース」をまず教えたい、という強い想いがあります。学校に所属するのはたかだか2年ほどではありますが、社会人となったときに正しい判断ができる人材となり、その上で英語ができたり、専門的なエアラインなどの知識がつけばいいと思っています。企業さんから即戦力になる人材をよく求められるのですが、実は私たちは即戦力になる人材を育てる気はありません。なぜならその企業の即戦力であったとしても、別の会社にいったら即戦力にならない、ということがあっては意味がないからです。クラス担任からもホームルームを通して、こうあってほしいとか、こうあるべきという想いをよく伝えるようにしていますが、世界という舞台含め、いろんなところで活躍できる人間になってほしいと願っています。

3.御校における学生さんの出願動機を教えてください。

英語を生かして何かをやりたいという方が多いですね。その中の選択肢として、エアライン業界やホテル業界があり、また英語を実務として通訳や翻訳をやりたいという方もいらっしゃいます。国内外問わず大学編入を希望される方もいます。たとえ最初は卒業後の進路があやふやであっても、私たちは学生たちが企業や業界に触れる機会をつくっているので、自分にあった選択肢を見つけられるようにしています。

4.語学や観光の専門学校が多くある中で、選ばれる理由はどういったところだと思いますか?

一番は就職実績だと思います。ある大手エアライン企業様は、今年私たちだけにあるポジションの採用枠を設けてくださいました。これまで送り出してきた卒業生の質をみてのことだと思っています。私たちはそれぞれの希望をもとに、学生と企業を繋げているのでマッチングもよい。また企業の評価があがると求人の数も増えていきます。

5.マーケティング手法はどのようにされていますか?

本当に地道にやっています(笑)。学校への営業や、インターネットでの広告、DMなど。ただ最後はオープンキャンパスにたどり着きますね。顔を見てお話しするのが一番の効果があります。また保護者の方がお子さんの進路選択に深くかかわっていらっしゃるので、保護者向け説明会も大変力をいれています。そこから親御さん同士で口コミが広がり、出願してくださるケースもありますよ。

6.今回求人募集をされている教員の方には、どういった方をご希望ですか?

前職でかなり頑張ってきた人、というのが前提としてありますね。何かやりたいことがあったものの、どうしてもそれが出来なかった、という方は私たちと一緒に取り組める方だと思います。もともと教育に興味がなくても、情熱をかたむけられるのであれば、ぜひ来てほしいと思っています。私たちは学校組織ではありますが、一般企業と同様の資質が求められますので、自分で考えて新しいことを創造し、道を切り開いていく仕事のやり方をしています。前職で教育をしていたという教員は少ないので、新しいことにチャレンジする気があれば別業界出身であっても大歓迎です。

7.教員の方はどういったバックグラウンドを持っていらっしゃいますか?

観光系学科の教員はもちろん業界経験者が多いですが、英語教員などの語学学科は外資系企業や、大使館、海外ホテルに勤めていた方など、さまざまなバックグラウンドを持つ方がいます。留学経験があって一般企業にいたけれど、教員になりたくて求人に応募されたという方もいますね。

8.今後の展望について教えてください。

学校の展望として、教育の「世界化」を目指しています。「国際化」といってしまうと、国と国の際(きわ)があるという前提ですが、もっと大きな範囲として、「世界」のなかにある学校と考えています。そうすると少し世の中の見え方が変わってくると思います。例えば提携している海外の大学から、本校に留学される外国籍の方もいることを考えると、日本人だけを教育している学校形態ではなくなりますし、また私たちの教育システムが東南アジアの学校で採用されることを考えると、ますます世界という見方がふさわしいと感じますよね。日本外国語専門学校を、何の障害もなく世界に広げていきたいと思っています。教員の仕事は、決して小さな仕事ではなく、必ず世界という大きなところに結びつくものだと信じています。

9.転職を検討している求職者の方にメッセージをお願いします。

日本や世界のために若い人たちを送り出したい、と少しでも思っている方には、とてもいい仕事だと思います。ただ教育業界は革新をしていくことが必要なので、ただ決められたことをやるものでもなく、今までの仕事とは違い大変なこともあるかもしれません。大きなやりがいはきっとあるので、魅力を感じていただけたら、ぜひ目指してほしいと思います。

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