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海外勤務での現地社員との付き合い方

2017.6.30

 

海外に住む形態にはいろいろなものがあります。留学生として住む、駐在員として住む、駐在員の家族として住む、海外の人と結婚して住む、ボランティアとして働きながら住む、フリーの仕事をしながら住む、アルバイトしながら住む、その国で会社員として働きながら住む、お金に余裕があるので遊びながら住む、などです。

どの場合でも、住むことで単なる旅行者では見えない現地の様子がわかり、その国の人とも親しくなれるものですが、会社員として働きながら住むと、その国の人の普通の会社員の生活や、オフィスの雰囲気、働き方、家族との過ごし方など、色々な面がオールインワンで分かるのではないでしょうか。
 
私は海外の日本企業の現地法人会社で働いて20年以上になりますが、その経験を通して悟ったことがあります。

それは、「世界中どこでも人間は皆同じ」ということです。

日本は島国で、日本語を母国語として話す国も日本しかありません。また日本文化もアジアの中でも独特なので、日本から一歩外に出ると皆自分とは違う「異邦人」と思いがちです。でもある程度の期間住むと、また一つの国だけでなく複数の国に住むと、人は皆基本的なところは同じだなということに気がつきます。

人間ですから当たり前といえば当たり前ですが、文化や宗教が違っても、恋する気持ちは同じ、恋した時の行動も同じ、親が子を思う気持ちも同じ、気を悪くしたり怒る場面もだいたい同じ、子猫や子犬をみて可愛いと思う気持ちも同じ、笑う場面もだいたい同じです。
 
そして「日本と同じ!」と思う場面が、職場にはたくさんあります。もちろん、残業しないでさっさと帰る国もあれば、会社が終わってから飲みに行ったりしないで家に帰って家族と過ごす、休暇はしっかりとるなど、「働き方」は日本と違うところが多いです。

ただ、どこも同じだと思えるのがオフィスの人間関係です。
 
例えば、皆上司は嫌いで、全ての上司が嫌われるというわけではありませんが、上司の悪口で盛り上がることは日本も外国も同じでしょう。また上司は上司で、吞み込みが悪い部下にイライラする場面もよくみかけます。

女子トイレはどの国でも、噂の発祥となるいわゆる井戸端的な役割を果たしていますし、そもそも女性社員の社内の情報収集能力は抜群です。女性の新入社員が入ると男性社員は間違いなくウキウキして、その女性が若くて綺麗だと、いつもより大声でテキパキ仕事をするのも日本と同じです。

会議はたいてい皆嫌いで無駄だと思っている人も多いですし、男性は上下関係に敏感なのに対して、女性は上下に関係なく皆でワイワイ仕事をするのが好きといった傾向も、同じなのではないでしょうか。どの国にも必ずこうしたオフィスを題材にしたテレビドラマがあって、それを見ていると「そうそう」と笑える場面がいっぱいです。

 

 
海外の日本企業は、日本の企業文化を持ち込んでいますからミニ日本といえますが、日本の外資系会社と同じように、職場の現地スタッフ同士の人間関係は、日本と殆ど変わらないといって良いでしょう。

しかしそうした現地人のスタッフとの付き合いは、派遣員の場合と現地採用の場合とで少し違ってきます。

派遣員の場合は、最初から期限付きの滞在のため、それ程現地社員と親しくなろうとしませんし、現地社員のほうも短期の付き合いと割り切っています。
 
しかし現地採用の場合は通常は派遣員よりも言葉が出来ますし、現地の人と結婚してその国住んでいる人もいますから、現地社員とのコミュニケーションは派遣員よりもずっと多くなります。が、ここでちょっと難しいのが、現地社員から現地社員寄りとみなされるか、派遣員寄りとみなされるかの立ち位置です。
 
派遣員は、現地採用の日本人には現地社員と仲良くしてもらって、現地社員の情報を知りたいと思っている場合が多いので、そうした情報を色々と教えてくれる現地採用の日本人は重宝されます。仕事に関するものよりもむしろ、誰それさんは最近結婚したとか、子供は何人とか、誰それさんは部下に嫌われているとか人気があるとか、誰それさんは一生懸命痩せようとしているとか、AさんとBさんは仲が悪いとか、言葉がわからないとよく見えない職場の雰囲気が分かるような情報です。

その他だと例えば、誰かを解雇した際に、社員の間でどういう反響があったかやどう受け止められたかを知りたい日本人の経営幹部もいますし、信頼を得ると、誰かを解雇しようと考えているがどう思うかといった相談を受けることもあります。なので、現地の日本企業でサクセスしようと思ったら、現地社員の情報を探る諜報員的な立ち位置となるのが有利です。
 
しかしそうした現地社員の情報を得るためには、現地社員からも信用される必要があります。

派遣員が現地の言葉が良く分からないのと同じように、現地社員で日本語が完璧に分かる人は殆どいないでしょうから、現地採用の日本人が日本人派遣員と日本語でしゃべっていると、自分たちのことを話しているのではないかと疑われることもあります。

そのために距離を置かれて、なかなか腹を割った仲になれないことがありますが、それを解消するために、日本人派遣員の悪口や愚痴を言うことで現地社員と親しくなろうとする現地採用の日本人を時々みかけます。現地社員は、何らかの形で多少なりとも日本企業の経営の仕方や日本人派遣員のやり方に不満を持っていることがあるので、その点に同意すると仲間意識で仲良くしてもらえるのは確かです。

でもそれでは今度は日本人派遣員からの信頼を失うことにもなりますし、仲良くはしてもらえるものの、現地社員から見ると日本人が日本人の悪口を言うのは少し違和感があるようです。
 
私は海外の日本企業に勤め始めた頃は、日本人派遣員と現地採用の日本人の待遇の違いが不満で、また私のほうが言葉が出来るのよみたいな優越感もあって、日本人や日本的なやり方の愚痴を言うことで現地社員と仲良くなろうとしました。

しかし悪口を言うのは、相手が日本人であれ現地人であれ良いことでないのは、世界中同じです。

待遇が不満とはいえ、日本人上司から嫌われたら日本と違ってあっさり解雇されるだろうというのもわかっていたので、愚痴を言いながらも日本人上司には素直に従っていましたから、現地社員に不利な情報を日本人派遣員に流しているのではないかと、現地社員からも思われてしまったようです。
 
最初に勤めた会社は当時経営難に陥り、本社の命令で大量の従業員を解雇することになりました。但し一方的な解雇ではなく、かなり有利な退職金をつけて希望退職を募る形をとったのですが、その地方は社会主義色が強く、労働組合の反発で解雇は滞りました。勤務時間後にしょっちゅう労働組合主導の従業員のミーティングがあったのですが、日本人上司からそのミーティングに参加して情報を得るように指示されて参加しようとしても、入れてくれなかったことが何度もあります。
 
そうした経験から私は、その国の人皆に好かれなくても全然構わない、私はどう頑張ってもその国の人にはなれないから日本人であることを通そうと、日本で働いたって日本人の社員全員と仲良くなれるわけでもないしと、割り切ることにしました。

そして逆に、現地社員に日本人派遣員の趣味とか家族の話とか人間的な側面を教えてあげたり、日本の習慣のことを教えてあげたりしつつ、現地社員の話も日本人派遣員に教えてあげて、中立の立場をとるようにしました。

するといつの間にか現地社員が、ちょっと自分からは言いにくいから代わりに日本人上司や社長に言ってもらえないかしらと、日常業務の改善依頼とか、皆から非難されている現地社員に対する訴えとかを、私のところに言って来る様になりました。まるで怖いお父さんへの頼みごとをお母さんから言ってもらう子供のような感じです。いずれにしても、悪口や愚痴を言って得することはありません。これは日本の職場でも同じですね。

                                              

この記事を書いた人

T様

海外在住暦20年のビジネスウーマン。夢だった海外生活のため日本の勤務先を休職し、スペインに単身留学。卒業後、現地の日系グローバル企業に就職し、その後南米に転職。合計4ヶ国での勤務を経て、現在は営業管理職を務める。



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